[再考] なぜ、LPレコードをアルバムと呼ぶのか?

もともと「アルバム」という言葉は、写真を集めた「写真アルバム」や、切手を集めた「切手アルバム」のように、何かをまとめた冊子を指していました。

音楽の世界では、SPレコード(78回転のレコード)が使われていた時代、一曲ごとに1枚のレコードが必要で、数曲入りの作品を出すには、数枚のSPレコードを1冊の本のような形でまとめたパッケージにして販売していました。その形がまさに「アルバム」だったのです。

やがて1950年代に、長時間録音が可能なLPレコード(33 1/3回転)が登場し、1枚のレコードに複数の楽曲を収録できるようになりました。これにより、数枚に分ける必要がなくなりましたが、「複数の曲をまとめて楽しめる」という意味合いから、従来通り「アルバム」という呼び方が引き継がれたのです。

つまり、「アルバム」という言葉は、曲の集まりを一つにまとめた形態を指すものとして定着したということですね。