[再考] シングルレコード(EPレコード)とLPレコードの違いとは?

シングルレコード(EPレコード)とLPレコードの違いとは

レコードにおける「シングル」と「LP」は、その形式と目的において明確な違いがあります。

シングルレコードは一般的に直径7インチ(約17センチ)の小型盤で、片面または両面に1曲ずつ、合計1~2曲を収録する形式です。再生時間は短く、1曲あたり約3分から5分程度で、主に特定の楽曲をプロモーションする目的で制作されます。

対して、LPとは「Long Play」の略称で、直径12インチ(約30センチ)の大型盤に、複数の楽曲を両面にわたり収録する形式です。再生時間は全体で約40分から50分に及び、アーティストの音楽的世界観を一枚の作品として表現する「アルバム」として位置づけられています。

この「アルバム」という呼称は、かつて複数の78回転レコードを冊子形式でまとめた「レコードアルバム」に由来し、LPの登場とともにその名称が引き継がれました。

すなわち、シングルは楽曲単体の魅力を伝える媒体であり、LPは音楽作品全体の構成美を味わうための芸術的なフォーマットであるといえるでしょう。