[再考]カセットテープは表示時間より多めに録音できるのか?
カセットテープに表示されている時間(例:C60=60分)は、標準速度(4.76cm/秒)で録音・再生した場合の理論上の総録音時間を示しています。
これは機械的に巻かれたテープの長さと再生速度から算出されるもので、基本的には精密に設計されています。しかし実際には、製造上の微細なばらつきや安全マージンとして、表示時間よりも10~30秒ほど長めにテープが巻かれていることが多いです。
これは録音機器の速度誤差(モーターの個体差や電圧変動による回転数の違い)にも対応できるようにするためです。
たとえば、同じ4.76cm/秒でも実際は±1~2%の誤差が生じることがあり、その結果、テープ一本あたり数秒~十数秒の差が生まれます。
また、録音の始点と終点にはリーダーテープ(音が録音できない無音の部分)があり、この長さも数秒分を含んでいます。
つまり、実際に音声が録音できる「有効部分」は、若干表示時間を超える可能性があるわけです。
ただし、この超過時間は保証されたものではなく、使用機器やテープブランドによって異なるため、重要な用途には余裕を持った時間配分が望ましいです。
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